JOURNAL KAGAWA ヨクシル
食文化栄養学科で学ぶ「地域観光ビジネス論実習」とは???

食文化栄養学科

食文化栄養学科で学ぶ「地域観光ビジネス論実習」とは???

食文化栄養学科4年次に開講される「地域観光ビジネス論実習」は、クラブツーリズムの新規事業開発や地域共創事業に取り組む現役社員が講師を担当。観光に関する基礎知識、並びに観光として成り立つのに必要な要素や、観光の現状および展望を学ぶ実践的な授業です。
地域の観光資源活用や、地域活性の可能性などについて理解した上で、旅行会社(クラブツーリズム株式会社)、地方自治体等と産学官連携で「食と観光」をテーマにした地域活性に関する企画演出を立案し実行するまでを行います。

食の案内役として地域の魅力を伝え、地域活性へ貢献

この授業では、まずは「観光」が地域活性へ与える影響力について理解を深めます。そして、フィールドワークを通して地域性やストーリー性を基に食の観光資源を関連付けた独自性のある地域誘客ツアーの企画や演出を立案します。立案した企画は、旅行会社のクラブツーリズム(株)様が実際に商品造成、販売、誘客まで行い、学生はPRについても学び、ツアー実施時は主に食の案内役として同行し参加者へ地域の魅力を伝える役割を担います。このような実践的なビジネス実習を通して、これまで学んできた「食」に関する知識を活かしながら、旅行会社が携わる一連の地域誘客業務に必要なスキルを習得する授業です。

今回、企画した地域は「埼玉県小川町」。

今回の「地域観光ビジネス論実習」で企画?立案した町は、豊かな自然と伝統文化が魅力的な「埼玉県小川町」です。食文化栄養学科4年生の7人が埼玉県小川町でフィールドワークを重ね、小川町の自然、有機農家さんがつくる地元野菜や伝統文化などの魅力を味わうツアーが商品化され、その取組みが熊谷経済新聞に掲載されました。

実際の企画までの流れと今回のツアー内容は?

まずは、観光と食の関係性を学びます。そして実際に小川町を訪問して周辺環境や地域事業者の考えをヒアリングしながら、企画演出を検討します。企画後は再度、地域訪問を行い企画の実現性について試行錯誤を繰り返し、企画演出で必要な制作物も自分たちで作成します。最後は、ツアーにアテンドとして参加して企画を実践します。

今回のツアーの企画内容は、農家の方々と一緒に地元野菜を使った食事をしながら小川町の農業や暮らしの話を聞くなどの直接交流する時間も取り入れ、食文化と自然の恵みを実感できる企画となっています。また、自然を感じられるハイキングや、伝統文化の和紙づくり工房の見学や実際に絵漉体験をするなど、地域の歴史や手仕事の魅力に触れる時間も設けられ、小川町の食?自然?伝統を楽しめるツアーが企画されました。

企画した学生のコメント

企画した学生たちは「小川町は、豊かな自然を体感できるのが魅力。都会の喧騒から離れ、ゆったりとした時間を過ごしてほしい」「自然の中を歩くことがこんなにも魅力的だったのかと思う。スローな時間の流れの中で、穏やかな時間を過ごしたい人にお勧めしたい」などの思いを語ってくれました。

小川町に祖母の家があるという学生は「幼い頃から訪れていたが、今回のフィールドワークを通じてこれまで知らなかった魅力をたくさん発見できた。特に野菜へのこだわりや、移住者を中心に、まち全体でまちおこしに取り組んでいるところが印象に残っている。このツアーを通じて、参加者の皆さんにも小川町の新たな魅力を感じてもらえたら」と話していました。